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Q   
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 昨年会社を設立しましたが、今回初めて従業員を雇用して給与を支給することになりました。給与は20日締めが多いようですが、月末締めにした方が分かり易いように思います。どちらが良いでしょうか。
                                                        2014.7.21
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 A

1.意外と20日締めの方が給与計算が簡単
 
給与を20日締めで計算している会社は多いようですが、通常経理は月末で締めますから、給与も月末で締めた方が分かりやすくて簡単な気がします。
 ところが、給与計算や経理を行う担当者の立場から見ると、月末締めの給与計算は意外とやりにくいことが分かります。20日締め・月末締めのどちらも一長一短ですが、事務的な分かりやすさから言うと20日締めがお勧めです。
 給与計算を月末締めで行うと、次のような事務的な問題が起こります。
@   年末年始や大型連休のときの支給時期の問題
  給与の支給日が休日に当たる場合には、通常その直前の営業日に繰り上げて給与を支給しますが、給与を月末締めの翌月5日払いとしていると、年末年始や5月の大型連休のときなどに不都合が生じます。例えば5月1日〜5月5日の期間が連休になると、この期間に給与を支給する事はできませんから、4月30日で締めた給与を、直前の営業日である4月30日当日に支給しなければならなくなります。これは事務的に困難です。
 したがって、月末で給与を締める場合は支給日を翌月10日前後にしておいた方が無難です。
 一方、20日締めの場合はどうでしょうか。20日締め25日払いですと、春分・秋分の日などの祝祭日があっても、21日〜25日の期間の連休は最大3日ですから、月末締め翌月5日払いのように締め日の当日に給与を支給しなければならないという不都合が生じることはありません。

       

A  給与の会計処理と給与台帳とがずれる問題
 次に問題になるのが、給与の会計処理と、給与台帳との関係です。
 会計は発生主義によりますから、月末締め翌月払いの場合は、毎月発生した給与を未払計上する必要があります。したがって、例えば3月末で締めた給与は、支払が4月であっても3月分の経費になります。
 他方で、給与台帳は実際に給与を支給した月に記帳します。つまり現金主義です。年末調整を行うときも、実際に支払われた給与を基にして計算し、未払いの給与は原則として計算に入れません。3月末で締めた給与であっても、支払が4月であれば4月の給与として給与台帳に記帳します。
 そうしますと、月末締め翌月払いの場合は、会計上の給与(発生主義)と給与台帳の給与(現金主義)とが1月ずつずれることになります。また、源泉所得税や社会保険料の個人負担分も給与が発生した月ではなく、支払った月に預かり金として経理しなくてはなりません。
 この1月ずつのずれは、大した事ではないようですが、実際に経理を行ったり決算を組んだりしてみると意外に面倒なものです。
 20日締めの場合は、もっとシンプルです。給与が発生した月と支払った月とが同じになりますから、給与の会計処理と給与台帳とが完全に一致して、事務的に分かりやすくて簡単です。
  

            

2.月末締めにもメリットが
 このように、事務的な分かりやすさから言うと20日締めがお勧めです。
 でも、月末締めにもメリットがあります。
 一つは、資金繰り上のメリットです。取引先からの支払が月末に集中する会社の場合は、毎月25日に給与を支払うとなりますと、売掛金などの入金前に給与を支払うことになりますから資金的に苦しくなります。
 月末締めであれば、給与の支払は翌月初めですから資金的に多少ゆとりが持てます。
 他のメリットとしては、月末締めの方が適正な損益計算ができるということがあります。特に、月によって給与の額の変動が大きい場合は、20日締めですと、その月の21日〜月末の期間の給与(締め後の給与)の額が翌月の給与とされてしまうことになり、適正な月次決算ができないことになります。
 月末締めの場合は、仕入高や他の諸経費と同じように、給与についても月末に1日〜月末の1か月分を未払計上しますから、適正な月次損益が計算されることになります。        

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