NO.36 2018年5月13日号

◆ 平成30年度「新上げ・設備投資促進税制」。旧制度の改組で適用要件簡略化へ ◆

 平成30年度の税制改正では、従来の「所得拡大促進税制」が改組され、新たに「賃上げ・設備投資促進税制」として生まれ変わりました。新しい制度は、適用要件にこれまでの「賃金要件」の加えて「投資要件」が定められる(大企業の場合)など、より総合的な内容になっている反面、適用要件の判定が大幅に簡略化されており、実務上のメリットが大きいものになっています。

 

 

 新制度は、中小企業者と大企業とでそれぞれ別に定められています。

 中小企業者の場合は、前期比の賃上げ率が1.5%以上であれば、賃上げした部分の給与の15%を税額控除できます。適用要件はこれだけです。これまで経理担当者や会計事務所の職員を悩ませてきた「基準年度」や「平均給与支給額」という概念がなくなりました。

 大企業の場合は、賃上げ率が3%以上であることに加えて、一定の設備投資を行うことが要件とされていますが、「基準年度」や「平均給与支給額」の算定という煩雑な作業がなくなることは中小企業者の場合と同じです。

 また、新制度では、教育訓練費が前期比で一定以上増加した場合などは、税額控除率を上乗せする措置(中小企業者は10%上乗せして25%)が設けられています。