高齢のオーナー社長から借入金があります。今後の問題は?

Q40

当社は資金繰りが苦しく、オーナー社長から運転資金として5,000万円を借入れています。社長は高齢ですので、この借入金をこのまま残しておいて問題がないか心配です。

 

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1.社長からの借入金とは?

 会社は、社長から資金を借り入れることがあります。特に会社が赤字であったり、ときには債務超過であったりすると銀行融資を受けられないことが多く、やむを得ず社長が自分の個人的な資金を会社に貸して当面の運転資金とするのです。

 社長からの借入金は、通常「役員借入金」として流動負債としますが、なかには長期にわたって貸借対照表に記載され、借入金というより実質的には資本金と言った方が当っているようなケースもあるようです。

 

2.社長からの借入金が相続税がかかる!

 社長からの借入金は会社から見れば借入金ですが、貸した側の社長から見れば貸付金という債権です。したがって、もし社長がお亡くなりになったとすれば、この貸付金は土地や株式と同じように相続税の課税の対象になってきます。オーナー会社であっても、社長個人と会社とはあくまで別の人格だからです。

 同じ相続税の課税の対象となる財産でも預金や上場株などであれば、引き出したり売ったりして相続税を納付するための原資にすることができますが、会社への貸付金は通常会社から返してもらうことは難しいので、相続税が課税されるだけで納税の原資にはなりません。

 

3.では、どうしたら良いのでしょう

 まず、会社への貸付金を何とかして消すことを考えます。

① 会社に対して貸付金を放棄します

 貸付金を放棄すれば債権はなくなりますから、相続税がかかることはなくなります。会社からすると債務を免除された訳ですから「債務免除益」という利益が発生します。ところが会社に相当額の繰越欠損金(税務上の累積赤字)があれば、一般的には法人税等が課税されることは少ないでしょう。

 ただし、次の点に注意が必要です。

 ● 繰越欠損金があるために通常の法人税がかからない場合でも、まれに「留保金課税」という制度があるために特別な法人税がかかる場合があります。

 ● 会社が債務免除を受けたことにより、これまでは債務超過であったために株の評価が0円だったものが、一定の株の評価額が算定されることがあります。この場合は、貸付金を放棄した社長が損をして、 他の株主は持っている株の価値が上がって得をする訳ですから、社長から他の株主に対して贈与が行われたとみなされ、贈与税の課税関係が発生することがあります。

 ● 貸付金の放棄は、社長の意思能力があるうちに行うことが必要です。社長から会社宛に貸付金を放棄する旨を記載した内容証明郵便を送っておけば確実です。会社の側では、債務免除を受け入れることについて議事録を作っておくのがよいでしょう。相続が発生した後で生前に遡って議事録を作成することがありますが、望ましいことではありません。

② 社長の役員報酬を減らして借入金の返済に充てます

 会社は社長から借入をしているのに、社長に多額の役員報酬を支払っているケースがあります。役員報酬が多いと源泉所得税や社会保険料の負担が増えます。このような場合は役員報酬を思い切って減額して、浮いた金額を社長からの借入金の返済に充てるのが良いでしょう。

 

 社長からの借入金は返済の必要がないため、その存在を気にかけないまま相続発生(社長の死亡)を迎えてしまうことが多く見られます。自分の会社に資金を貸しただけで相続税の課税対象にされてしまうことがないように、早め(社長の意思能力があるうち)の対応が望まれます。

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