NO.44平成29年7月1日からビットコインの取引は、消費税が非課税に!

 ビットコインの取引数量は増加の一途をたどり、今や1ビット当たりの単価は30万円を超えています(平成29年6月10日現在)。平成28年に改正された資金決済法により、ビットコインなどの仮想通貨は「支払い手段」と位置付けられたため、ビットコインも一般の通貨と同じように、いわば通貨としての市民権を持つことになりました。

 この流れに沿って、消費税についても、ビットコインは法定通貨(日本円や米ドルなど)と同様に非課税として扱われることになった訳です。この改正は平成29年7月1日以後の取引について適用されますから、ビットコインの取引がある事業者は消費税の扱いについて注意が必要です。

無料電話相談随時OK!ご相談はこちらから

無料電話相談、随時OK!

「ながい事務所です」と電話にでたら「ホームページを見て」とお伝えください。

随時ご相談承ります。

0359520313
お問い合わせ

ビットコインは「投機」か?「決済手段」か?

 ビットコインとスイカなど通常のプリペイドカードとの根本的な違いは、ビットコインにはその時々の相場があることです。

平成29年1月頃は1ビット10万円程度であったものが、同年の6月には1ビット30万円を超えています。ビットコインは株式などと比べて相場の乱高下の幅が大きく、多分に投機的な側面があります。

 他方、ビットコインは決済の手段としても利用できます。仮にAさんが1ビット30万円で買ったビットコインを2ビット(60万円)保有していたとします。Aさんはビックカメラで40万円の家電製品を購入してビットコインで支払いました。この場合、家電製品購入時の相場が1ビット20万円だとするとどうでしょうか。

 現在のところ、ビットコインの取引については会計処理が明確にされていませんが、次のように仕訳で考えると分かりやすいでしょう。

 

<ビットコインを購入した時>

 ビットコイン(2BTC) 60万円   /  現金          60万円

<家電製品を購入した時>

 家電製品(2BTC)  40万円  /   ビットコイン(2BTC) 60万円

 損失           20万円  /

 

 Aさんは40万円の家電製品を購入するために、2ビット(40万円)を支払わなければなりません。この場合はAさんはビットコインで代金を決済した際20万円の損失を出してしまいます。

 このように、ビットコインは投機の場合はもちろんですが、決済の手段として使ったときでも損失を出すリスクを内包しています。

 当然のことですが、逆に家電製品購入時のビットコインの相場が、ビットコインを購入した時より高くなってれば利益が出ることになります。

 ・・・家電製品購入時の相場が1ビット40万円だとすると・・・

    家電製品(1BTC)   40万円  /  ビットコイン(1BTC) 30万円

                           /  利益           10万円

これまでのビットコインに対する消費税の扱いは?

 従来はビットコインなどの仮想通貨(以下、簡単にビットコインと言います)は「支払い手段」ではなく、「物」として扱われてきました、。つまり「お金」ではなく「品物」だったのです。「物」を売買すれば消費税がかかります。したがって、これまでは事者業はビットコインを売るときは消費税込みの価額で売り、また買うときは消費税込みの価額で買って仕入税額控除を行い消費税を納税してきました。通常の商品を仕入れて販売する場合の消費税の考え方と同じです。

 また、ビットコインを支払い手段として利用する場合でも、ビットコインで支払いをすると、物であるビットコインを譲渡したことになりますから消費税の課税対象になります。

 このように、ビットコインの売買が消費税の課税取引である以上、ビットコインは「支払い手段」(お金)としての機能を十分果たしてきたとはいえませんでした。

平成29年7月1日以後、ビットコインの取引は消費税が非課税に

 平成29年度税制改正で、国内で事業者が行うビットコインの取引が非課税とされたことにより、改正後は消費税を負担せずにビットコインを購入できることになります。この改正は、平成29年7月1日以後の取引から適用されます。

 尚、ビットコインの譲渡は非課税売上になりますが、ビットコインの譲渡があった場合、課税売上割合の計算について注意が必要です。

 課税売上割合は次の算式で計算されます。

課税売上割合 =

課税売上+免税売上高


課税売上高+免税売上高+非課税売上高

 課税売上割合を計算する場合、上の算式のうち非課税売上高は次のものを除くこととされています。

  ① 支払い手段の譲渡に係る売上

  ② 特定の金銭債権の譲渡に係る売上

  ③ 国債等の現先取引債権等の譲渡に係る売上

 ビットコインの譲渡による売上は、上記のうち①支払い手段の譲渡に係る売上に当りますから、課税売上割合の計算上分母に含めないことになります。

平成29年6月までに購入したビットコインの扱いは?

 平成29年7月1日以後はビットコインの売買が非課税になりますから、事業者はビットコインを購入しても消費税の仕入税額控除ができなくなります。仕入税額控除については次の経過措置が設けられています。

 即ち、事業者が平成29年6月30日に、国内で購入した100万円(消費税抜き)以上のビットコインを保有している場合は、その日のビットコインの保有数量が平成29年6月1日から同年6月30日までの各日のビットコインの平均保有数量に対して増加したときは、その増加した部分については仕入税額控除を認めないこととされています。

 まず、平成29年6月30日時点のビットコインが税抜き100万円以上かどうかを判定します。

① 100万円未満であれば通常の仕入税額控除が行えます。

② 100万円以上の場合は次の算式によって仕入税額控除ができない部分を確定します。

  平成29年6月30日のビットコインの保有数量

平成29年6月1日から同年6月30日までの各日のビットコインの保有数量の合計数

30(日)

 

 * A>B の場合 → (A-B)の部分の課税仕入れに係る消費税につき仕入税額控除が適用されません。

この規定は、6月30日以前に多量のビットコインを購入して多額の仕入税額控除を受けることによる課税上の弊害を回避するための措置と思われます。

(参考:政令第109号 消費税法施行令の一部を改正する政令 附則第8条)

無料電話相談随時OK!ご相談はこちらから

無料電話相談、随時OK!

「ながい事務所です」と電話にでたら「ホームページを見て」とお伝えください。

随時ご相談承ります。

0359520313
お問い合わせ